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ワープロ喫茶2 [ワープロ]

 ワープロ喫茶が新聞記事として取り上げられた当時のワープロ機種を記事の写真から推定してみた。当時は、東芝、富士通、NEC、シャープ、キヤノンなど各社が開発し販売している。例えば1982年富士通が上市した「My OASYS」、朝日新聞や実業の日本に掲載された写真と似ている。低価格とのことだが75万円、ブラウン管の画面、8インチフロッピー、ワイヤードット・インパクト方式のプリンター。特にプリンターは 、ワイヤードット・インパクト方式と呼ばれた布リボンプリンターがまだまだ全盛な時代だった。

ワープロ喫茶が新聞記事として取り上げられていた1984年当時の西村京太郎作品や山村美紗作品の中でのワープロを探してみた。西村作品では1984年に野生時代に連載された「特急白鳥十四時間」に「ワープロで書いた・・」との記載が、1985年1月オール読物に掲載された「寝台急行銀河殺人事件」では、「・・例のワープロの機械がわかりました。ハンディータイプで人気のあるキャノワードミニCM-5という機種でかかれたものということです。・・」と具体的な機種まで記載されていた。この機種は実際に存在し1983年に298千円で販売されたもので、1984年にグッドデザイン賞を受賞している。さらに1985年9月にオール読物に掲載された「寝台急行天の川殺人事件」では、「・・ポータブルのワープロが出てきた。・・S社製のSE-600と呼ばれるワープロだった。タテヨコどちらにも印刷できる機械で12~3万円するものだった。・・」と。

 山村作品では1984年1月小説推理の「三通の遺言状」で「・・今はやりのワープロで打ってファクシミリで電送してこられるのですが・・」と、1983年12月から1984年7月に週刊サンケイに連載された「恋盗人」では「・・タイプかワープロで書いた手紙だった。・・局のワープロを使ってるじゃないか、くせが出てるよ。・・」。タイプライターでの指の押え厚や活字の違いとは異なるが、メーカーによって文字フォントが違うため印刷するとくせが出てくる。機種名まで小説に出てくるワープロは、ワープロ喫茶でみられるような大きなものではなく、印刷もインクリボンカセットを利用した熱転写方式で小型化した機種とも思われる。

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