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芥川賞9 宮本輝 [コラム]

文藝春秋の2020年3月号に宮本輝さんが芥川賞の選考委員を退任する旨の記事があった。1978年に「蛍川」で芥川賞、2010年に紫綬褒章、2020年には旭日小綬章を受賞している。記事には芥川賞選考会の思い出がつづられていて読んでいても楽しいが、人を評価することの難しさを感じる。もっと早く退任したいとと思っていたら村上龍さんが2年前に退任し、高樹のぶ子さんが半年前に退いたとのこと。

どれどれと文藝春秋を確認してみると確かに高樹のぶ子さんは最後の選評と題して選評を記載していた。一方村上龍さんは第158回芥川賞の選考委員会を欠席し次回の選考委員から名前がなくなっていた。なんだか拍子抜けした辞め方だった。「芥川賞・直木賞150回全記録」を見ると宮本輝さんは第78回芥川賞の贈呈式での絶妙のショットが映っていた。ちなみに第75回の村上龍さんはグラサンをつけた表情が、第90回の高樹のぶ子さんは緊張した表情が掲載されていた。

 ただ芥川賞選者の最後としては第146回の石原慎太郎さんの、「故にも老兵は消えていくのみ。さらば芥川賞。」との結びが印象深い。宮本輝さんお疲れ様でした。

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