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邦文タイプライター 1 [ドラマ]



 「とと姉ちゃん」には常子が邦文タイプライターのタイピストとして活躍する姿が描かれている。常子が就職する1937年(昭和12年)当時には、手描きによる清書より邦文タイプによる書類が使用されるようになっている。タイピストが当時の女性にとって、専門職としての活躍の場であることは、ドラマからも伝わってくる。さて、邦文タイプ、和文タイプどちらの名称が一般的なのか迷うところだが、広辞苑に従って邦文タイプライターとした。



 この邦文タイプライターは、1915年(大正4年)に杉本京太氏により発明されたもので、日本の発明家十傑にも選ばれた代物だ。日本特許第27877号として1914年(大正3年)10月14日に出願され、1915年(大正4年)6月12日に特許されている。発明者は杉本京太だが、特許権者は杉本京太、大谷仁兵衛、杉本甚之介の3氏となっている。活字をつまんで円筒状部分に印字する方式で、形状が図面に示されている。この3氏で事業を拡大するため日本タイプライター株式会社を設立して、邦文タイプライターの浸透に尽くした。日本特許に関連して米国にも出願されており、米国特許第1245633号として1916年11月7日に出願され1917年11月6日に特許されており、日本の特許より図面の出来はすばらしい。他に米国特許第1364593号もある。パーツについてはフランス特許第865102号、インクフィルムとしてはフランス特許第689635号もある。このように大正時代から、日本ばかりでなくグローバルな動きがされていた。



 今は、日本タイプライター株式会社も無く、キヤノンセミコンダクターエキィップメント株式会社に引き継がれている。このHPからは、邦文タイプライターの歴史を詳細に知る事が出来なかった。英文タイプライターのようにアルファベットだけを印字すればいいものではなく、漢字をどのようにして書類に活かすか漢字の版を拾う画期的な機械のため、旧日本タイプライター社の社史を通じた歴史だけでも記載してほしい気がする。



 邦文タイプライターは、ワープロが台頭してくる1980年代まで、書類作成の主役として活躍する。
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防水電話 [ドラマ]

 最近のスマホでは、防水機能が増えている。CMでのインパクトは強い。確かに防水は便利で、生活防水ばかりでなくプールや海岸や風呂などで使用できるに越したことはない。

 このような防水機能は以前、コードレス電話でも見た。特に印象に残っているのは、1991年にフジテレビで浅野温子(矢吹薫)と武田鉄矢(星野達郎)の主演で放送された101回目のプロポーズの中での使用だ。達郎からの電話を矢吹家では妹の田中律子(矢吹千恵)が受け、薫は風呂に入っているからとコードレス電話を風呂に持って行く。薫は浴槽に落とすが拾い上げて鉄矢との通話を続ける。その時期にコードレス電話を購入したため、こんな機能があれば便利だとの印象が強かった。ただ、この電話機は後にも先にもこの第5楽章だけで、他の回では登場しなかった。その当時の新製品を紹介したものだと思ったのだが、この電話の防水機能に問題があったのだろうか。どのメーカーの電話かまではわからなかったし、当時はネット等無かった為、調べようもなかった。

 防水の状態を調べてみると、JIS C0920に規格があり、風呂でも使用できるレベルだと、おそらくIPX7で深さ1mの水中に30分浸漬しても動作することが規格なのだろう。

 防水機能に優れた電話機であれば、壊れにくいこともあるが、利用する世界がどんどん拡大していくため、今後の技術にも期待したい。ドローンが撮影の世界を大きく変えていくように。
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花子とアン 装丁   [ドラマ]

 花子とアンの番組自体は9月に終わり、「朝市の嫁さん」というオプション番組まで放送されるほど盛況だった。11月24日にも前後篇が放送されている。ストーリーもさることながら、どうしても「赤毛のアン」という本に興味をもってしまう。原題は「Anne of Green Gables」で1908年に出版されたモンゴメリの小説で、ドラマの中でもあったように直訳すると赤毛のアンとはならないが。原書の初版本をネットで調べると、緑を基調にした表紙で、中央に左側から見た女性の顔が描かれている。初版本は日加修好85周年記念「モンゴメリと花子の赤毛のアン」として全国の百貨店での展示会で展示されているようだが、残念ながら見にいけなかった。版によって人物の内容や基調となる色が違っているようだ。しっかりした表紙でクロス装丁と見受けられる。

 本の表紙を含む装丁については、1998年作品社発行、日本の名随筆別巻87「装丁」に古今の作家の装丁談義が記載されていて面白い。また、2013年5月7日から20日の10回にわたって、朝日新聞編集委員の河村理子さん記載の記事も装丁を含む本の楽しさが述べられている。日本では日本クロス工業(現在のダイニック株式会社)が本の表紙用のブッククロスを最初に製品化している。

 最近では、読書離れとか、書籍からタブレット等に読書形態が変化しているとか言われ、オリコン発表の2012年年間書籍マーケットレポートによれば、2012年の単行本や文庫本やコミックを含む書籍の出版は1兆528億円で前年から約5.4%減少したとのこと。単行本としては2012年6567億円で2009年の7498億円から1000億円近く減少している。しかし、自費出版は、発行部数は少ないものの種類が増えているため、結果として発行部数は確実に増えているようである。楽しい装丁を施したハードカバーの書籍が増えてほしい気がする。

 ちょうど2014年11月15日に日本経済新聞に自家製本の記事が出ていた。簡易製本からハードカバーによる手作業の製本までの挑戦記が記載されている。いろんな素材の表紙を使用して製本していくのも本作りの醍醐味だろう。赤毛のアンでは版を重ねるごとに、その履歴がわかるよう表紙の印刷に変化を持たしている。小ロットの書籍であっても、版ごとに表紙の印刷や素材に工夫を凝らして変化を楽しめるようにしてもらうと、読者としては楽しいのだが。読書離れやタブレットなどに負けず、出版業界にも頑張ってもらいたいと願うのは、私だけだろうか。
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携帯電話  抱きしめたい [ドラマ]

 10月1日にフジテレビ系列で「抱きしめたい FOREVER 」が放映される。それに先立って1988年の「抱きしめたい」が再放送された。丁度バブル絶世期のトレンディードラマで懐かしくながめた。第一回の冒頭で巨大な携帯電話が登場するのを覚えているだろうか。今から思えば隔世の感だが、1987年4月にNTTが携帯電話サービスを開始した当時、重量約900g、体積500cc連続通話時間約60分(TZ-802)でとても携帯電話とはいえないような代物だ。それでも当時としては外で自由に電話ができる画期的なものだった。当然庶民には高値の花で、普及するにはまだまだであった。ちなみに1989年度の携帯電話契約数は132000台。少し前の1985年5年に車載と携帯兼用の自動車電話としてショルダーホンが販売され、このドラマにも登場している。9月4日の日本経済新聞の記事などに見られるように、これらは重要科学技術史資料(未来技術遺産)に選ばれた。今回は合計22件選ばれた(詳細はお調べ願いたい)が、その中に日本初の合成接着剤「セメダインC」1938年というのがあった。調べてみると9月29日が「くっつく」の語呂合わせで接着の日だそうだ。セメダインとはかわった名称だとセメダイン株式会社のホームページを見ると英国の接着剤「メンダイン」を攻めだせの意味をこめてセメダインと命名されたとの記載もあり。1989年に日刊工業新聞社から発行された「おもしろい接着剤のはなし」(本山卓彦著)には、昭和8年の朝日新聞に掲載された「英国メンダイン」の広告が記載されている。商品の名称にはそれなりの意味が込められている。携帯電話もしかり、ドラマの「抱きしめたい」も当時としてはタイトルと共にダブル浅野を代表するドラマの名称だ。25年後のドラマを楽しみにしたい。
タグ:携帯電話
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