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西村京太郎とファクシミリ 其の壱 [西村京太郎]

 西村作品では、ファクシミリやファックスやFAXの表現で作品に登場する。意図があって使い分けがされていると思うが、実態は西村先生に聞いてみたいところだが、電送と並んで多くの作品に登場する。ファクシミリは広辞苑によれば、「複写電送装置。写真・文書・図形などの二次元画像を電気信号に換え、通信回線を通して伝送し再生・記録する装置。ファックス。」の記載があり、ファックスやfaxは、ファクシミリに同じ。との記載があり、西村先生の通りである。
 電送の歴史と重なる点もあるが、ファクシミリの登場についてふれておこう。
 現在のファクシミリの基本は、1843年にイギリスで特許登録(登録番号9745号)されたAlexander Bainの「Electric Time-pieces and Telegraphs」と言われている。振り子を利用して信号化と受信による記録を行うもので、送受信の振り子の同期が難しく受信した画像の再現性に乏しく実用化にはいたらなかった。その後、写真のハーフトーンを送受信できるようになり、現在の原型となった。先人による努力は大変だったのだろうが、私も疑問もなく手軽に利用している。
 西村作品でファクシミリが最初に登場するのは、1983年小説現代に掲載された「L特急踊り子号殺人事件」で「・・静岡県警からグリーン車に乗っていた乗客34名の名前と住所をファクシミリで送ってきているよ。」である。また、1985年週刊小説に連載された「急行奥只見殺人事件」に「・・彼が泊っていた部屋で遺書が見つかりました。これからそれをファックスで送りますよ・・」とファックスが登場する。1991年小説現代に掲載された「死への近道列車」に「・・顔写真が送られてきました。・・FAXで送られたので白黒になっている。・・」とFAXの記載がある。その後100編以上の小説にファクシミリ、ファックス、FAXが登場する。次からは、関連したトピックスなどを紹介したい。

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