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シャーロック・ホームズ2 [シャーロック・ホームズ]

翻訳によって受ける印象がどのように違うか気になったため、「シャーロック・ホームズの回想録」を例にして調べてみた。

①岩波文庫、昭和12年9月1日発行で菊池武一訳「シャーロック・ホームズの回想録」②新潮文庫、昭和28年3月10日発行で延原謙訳を平成元年に延原展改版「シャーロック・ホームズの思い出」③偕成社、1983年7月、沢田洋太郎と木村美根子訳「シャーロック・ホームズの思い出」(原題は「The Memoirs of Sherlock Holmes」)  訳者のよってどのように違うのかながめてみると、岩波文庫、昭和12年9月1日発行で菊池武一訳「シャーロック・ホームズの回想録」ではワトスンではなくウォットサンとなっている。決して古い感覚はしない、かえって新鮮な感じがした。

子供向けにルビまでふってある偕成社の本が分かりやすく解説も素晴らしい。また、シドニー・パジェットの挿絵がそのまま引用されている。各務三郎さんが、贋作ホームズ物語として、贋作やパロディーについて詳しく解説されている。作品解説ではドイルは調教馬の習性を理解していない(Silver Braze ①「銀星號事件」②③「白銀号事件」)とか、パジェットの挿絵でホームズの帽子が山高帽からシルクハットに変化している(The Crooked Man ①「身體の曲つた男」②「背の曲った男」③「まがった男」)など不都合な点も指摘されていて面白い。

偕成社、子供向けにしておくのはもったいない出来栄えでは、と勝手に感心してしまった。

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