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本を作る1 [本]

 筑摩書房から2017年1月に出版された稲泉連さん著の(「本を作る」という仕事)を読んだ。2014年から2016年にかけて筑摩書房のPR誌「ちくま」に連載された内容を加筆修正したものだ。

 本の作り方などを書いた本は読んだことはあったが、出版についてフォントから校正校閲など、裏話を含めて取材し掲載されている点など楽しく読むことができた。

 この本の中に校閲という仕事の大切さ、新潮社が創業者の佐藤義亮さんからの伝統で校閲に確固たる信念をもって行うことが記載されていた。2012年に新潮社を退職した矢彦孝彦さんによれば場所や時間や時代背景を一致させるため小説の中での校閲が重要で矛盾点を見つけて作家に指摘検討することが校閲者として大切のようだ。

 作家の例として五味康祐さん、井上ひさし、松本清張、司馬遼太郎などそうそうたる作家によるそれぞれの校閲に対する姿勢が面白い。

 それにしても9月25日の新潮社からの発表にはあきれ返るばかりだ。性的少数者への報道に関連して「新潮45」を休刊するとのこと。校閲の新潮社は素晴らしい出版社だと感心していただけに。草葉の陰で佐藤義亮さんがどう感じられるのか、過去に戻れるものならぜひコメントを頂きたいものだ。


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